インクレチンが糖尿の根本にアタックする

careからcureへ。転換期を迎えた2型糖尿病治療
インクレチンの作用を高めるDPP-4阻害薬(シダグリプチンなど)は、
従来の治療薬とは異なり、
体重が増えることなく血糖値を下げることが可能になる。
米国などですでに広く使用され、
日本でも万有製薬など数社が関連薬の承認申請中、 インクレチン関連薬は早ければ今年秋ごろから認可される見通しだという。

エール大学のシルビオ・インズッチ氏の報告:
・米国ではこの10年ほどで、治療法が格段に進歩した
・2型については、11種類の治療法が存在する
・そのうちのひとつとして、「インクレチン」に着目した治療法に注目が集まっている
2009年5月23日 第52会日本糖尿病学会年次学術集会

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インクレチン (incretin) は、消化管ホルモンの一種。
インクレチンは2つのペプチドホルモン GIP GLP-1 の総称で、 ずれも消化管の内分泌細胞で合成され,栄養素の摂取に伴って血中に放出される、 膵β細胞に作用しインスリン分泌を促進する因子です。
今、最も注目されている糖尿病治療薬。

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GLP-1 ((glucagon-like peptide-1)
(グルカゴン様ペプチド-1)

GLP-1 には、以下の作用が知られています。
 ・インスリン分泌刺激作用(血糖低下作用)
 ・胃排泄・胃酸分泌抑制、
 ・満腹作用、
 ・抗肥満作用、
 ・膵β細胞増殖・分化・保護作用など

GLP-1 作用増強治療は、
2型糖尿病の病態の根本であるインスリン抵抗性,膵 β細胞機能低下を解消するもの。

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GIP (glucose-dependent insulinotropic polypeptide)
(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)

GIP は糖尿病で血糖降下作用は消失していますが、
脂肪蓄積、骨カルシウム蓄積などの側面を持ち、
そのシグナル遮断が抗肥満治療につながる可能性があります。

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インクレチン関連薬としては、現在のところ次の2つがある。
 ・GLP-1受容体作動薬(注射薬)
 ・DPP- 4 阻害薬(dipeptidyl peptidase Ⅳ)(経口薬)
GLP-1 と GPI は DPP-4 で分解され不活性化するため、DPP-4 阻害薬を投与することで、GLP-1とGPIのシグナルは増強されることになる。


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