インクレチン、糖尿病治療に新時代

2型糖尿病治療に新時代をもたらすインクレチンは、
国内でも年内には認可されるかもしれません。

これまの糖尿病治療は合併症を押さえ込むケア治療が中心でした。
そうなんです。
今、インスリン自体を回復させるキュア治療が注目を集めていて、 2型糖尿病治療の新時代が訪れようとしています。

インクレチンの記事に、分かりやすく解説するページがありましたので、 要約して引用します。

以下は、「くまびょうニュース」 の記事を要約したものです。
(http://www.hosp.go.jp/~knh/03iryokankei/kumabyo/0121/07.html)


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インクレチンはインスリン分泌を増強する

・小腸からの抽出物インクレチンに
  血糖降下作用があることは以前から知られていた。

・食事の摂取とともに小腸から分泌されるペプチドホルモン。
  膵臓のβ細胞に作用することでインスリンの分泌を増強する。

・低血糖を来しにくい。
  ● 血糖もβ細胞に作用してインスリンの分泌を促進するが、
  インクレチンによるインスリン分泌には、
  血糖によりβ細胞内でカルシウムが増加することが必要。
  そのため、インクレチンは
  血糖値が低い状態ではインスリン分泌は増加せず、
  血糖が高くなって初めてインスリン分泌を促進する。
  つまり、「低血糖を来しにくい」ということが特徴。

インクレチンには膵β細胞保護作用がある

・膵β細胞の増殖を促進する、あるいは
  細胞死を抑制するという長所がある。
  膵β細胞再生過程において、
  再生・分化に重要な役割を果たす遺伝子の発現が増強する。

・食欲抑制作用がある。

インクレチンは高血糖を改善する

このようなインクレチンの優れた糖代謝改善作用を治療に応用しようとした場合の最大の問題点は、血液中の分解酵素の影響で非常に早く活性を失ってしまうこと、半減期が約15分ともいわれる。
このため、その活性が失われないように、
 1)インクレチン誘導体(注射薬)の開発
 2)分解酵素の働きを阻害する薬剤(経口薬)の開発
が行われました。

現在、これらの臨床試験が日本でも行われていいて、
米国ではHbA1cの低下・空腹時血糖値の低下・体重減少を起こすことが明らかとなり、2005年に承認され使用されている。
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インクレチンについて:
体内では、インスリンとグルカゴンによって血糖値が調節されています。小腸でのグルコース吸収や肝臓からのグルコース放出により血糖値が上昇すると膵臓でのインスリン分泌が増加し、筋肉や脂肪組織などでのグルコース取り込みが促進され血糖値が低下します。
一方、低血糖時にはインスリン分泌が減少するとともに、グルカゴンあるいはアドレナリン、成長ホルモン、糖質コルチコイドなどが増加して血糖値が上昇します。
このような血糖調節のしくみにインクレチンというホルモンが深く関与していることがわかってきました。(出典:万有製薬)


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