免疫力にダメージのピロリ退治

清潔を好む国民性、
そのためか抵抗力(免疫)が弱くなってきたと言われる日本人です。

免疫が未だ弱い子供に感染するといわれるピロリ菌は、
1992年の時点で
20才台の感染率は 25% 程度、40才以上では 70% を超え、
国内の総数は 3,000 万人から 4,000 万人と推定されていました。

しかし、なぜか最近では、2人に1人の感染と言われ、
6,000 万人と言い切る医師会もあります。
ほんとうのことは、分からない感染者数ですが、
潰瘍やガンの原因になっているため、ピロリ菌を整理しておきましょう。

動脈硬化の原因にもなるピロリ菌などの感染症
ピロリ菌は、慢性胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍はじめ、胃がんやリンパ腫など悪性腫瘍の発生にも繋がることや、ピロリ菌などによる感染症が、動脈硬化に影響を与えていることが報告されています。
また、ピロリ菌は完全に除菌すると食道炎や食道がんの発生につながることも言われる一方で、
WHOの専門委員会は、ピロリ菌を「確実な発がん因子」に分類しています。

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ピロリ菌は、粘膜を強く傷害する

ピロリ菌は、尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解する「ウレアーゼ」という酵素をもっています。

  ウレアーゼ活性の反応式は、.....
  (NH2)2CO + H2O → 2NH3CO2
  尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解することで、
  炭酸ガスが発生していますね。これがゲップになります。

ウレアーゼ活性のおもな生成物
  ・アンモニア
  ・二酸化炭素
  これ以外にも次のものがあります
  ・活性酸素
  ・一酸化窒素
  ・炎症性サイトカイン など

 ◆ アンモニアは活性酸素でモノクロールアミンになり、
  これが胃の粘膜を強く傷害します。
 ◆ 一酸化窒素は胃の粘膜細胞が自ら死んで行くように誘導します。

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ピロリ菌感染の経路

・人から人への経口感染(口から口)がほとんどで、家族内での母親から子供への感染が主体と言われています。
  • 性行為による感染は否定的
  • ゴキブリがピロリ菌を運んでいる可能性が指摘されています
  • 内視鏡検査を介した感染が問題視されていたが、消毒方法が改善されてきた
  • ペットからの感染についてはまだまだ検討が必要
ということで、口−口感染、糞−口感染、飲料水からの感染、動物を媒体とした感染、内視鏡を媒体とした感染、この5つの経路が明らかにされています。

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ピロリ菌の感染

  • ピロリ菌は免疫力の弱い幼児期に水、食べ物、唾液から感染するといわれ、 成人してからはないらしい。
  • 衛生事情のよくなかった環境で育ったと思われる、50代以上の大人な80パーセント以上かかっていると推測されている。
  • ピロリ菌に感染してから慢性胃潰瘍を発症するまでには、数十年かかると考えられています。
  • ピロリ菌に感染すると、自覚症状として、むかつきや胃の不快感、軽い上腹部痛などが起こりますが、1週間ほどで治まり、その後は何の症状もないので、気づかない場合がほとんどです。
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ピロリ菌の除去は .....

  • ピロリ菌を除菌すると胃がんになる確率が3分の1になる(東北大)
  • 除菌治療では、抗生物質を1週間服用し、成功率は90%
  • 最近は薬に対する耐性が出てきたため、90%以上→70%と落ちている
  • 除菌による胃癌の抑制効果は胃炎が軽い人ほど大きい
  •  →胃炎が軽い人ほど除菌すべき。胃炎が進行したら除菌のメリットは小さい
  • 除去効果があるのは胃潰瘍や十二指腸潰瘍にかかっている人 ?
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除去は、腸内の悪玉菌や善玉菌も影響を受けます

腸内環境の平衡バランスが崩れると除菌は中止となります。
善玉菌が冒され菌交代症を発症すると、出血性大腸炎となり、腹部の痙攣痛、下痢や血便などの症状、また、ペニシリンアレルギーで、皮膚に発疹がでることもあります。

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除菌以外の胃薬は、胃癌の危険を増す?

今日、専門家はピロリ除菌以外の胃薬(粘膜保護剤、胃酸抑制剤、漢方など)は症状を和らげる効果はあっても胃癌予防には全く意味が無いと考えています。逆に、これらの薬の一部は胃癌を増加させる可能性をも指摘しています。 ピロリ陽性で萎縮性胃炎の無い人(十二指腸潰瘍を合併することが多い)が除菌せずに胃酸抑制剤を長期に飲むと萎縮が促進されることがわかっています。また胃酸の抑制はガストリンという胃癌の最大の成長ホルモンを増加させます

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アテローム動脈硬化

アテローム動脈硬化とは、脂肪性物質のまだらな沈着物(アテローム、あるいはアテローム硬化斑)が、中動脈や大動脈の内壁で大きくなるためにおきる。肺炎を引き起こす肺炎クラミジア、胃潰瘍を起こすヘリコバクター‐ピロリ(H.ピロリ)などによる感染症が動脈内壁を傷つけることも一因とされています。

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CagA

ピロリ菌が出す毒性たんぱく質「CagA」、正常細胞と結びつくと細胞の増殖が異常になってガンにつながるとされる。たんぱく質の特徴からタイプが分けられ、日本人に多い日本型は、欧米人に多い欧米型よりその結びつきが強く、がん発症率が高いといわれる。

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胃炎から胃ガンまで

  • 一番多いのは、軽い胃炎です。しかし、症状がでるのは3割程度の人。
  • 次に多いのは胃または十二指腸の潰瘍で、ピロリ菌感染者の2〜5%
  • 胃または十二指腸の潰瘍のほとんどが、ピロリ菌が原因で起こります。
潰瘍は薬で治りますが、高率で再発します。
そのためピロリ菌に対する1週間の内服治療が勧められ、 治療すると約90%の人がピロリ菌がいなくなり、潰瘍の再発が抑えられます。
  • ピロリ菌感染者のうち、胃がんが発生するのは約0・4%です。
  • 胃がんの発生率は非感染者の5〜10倍といわれています。
  • さらに喫煙が加わると、胃がんの発生率が高くなります。
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胃がんにならないために

まず、減塩食、禁煙が大切です。
次に、ピロリ菌に感染していたら医師と相談しながら、除菌しましょう。
食生活は野菜、特に果物の摂取がおすすめです。ほかにビタミンC、緑黄色野菜に含まれるカロテノイド(トマトに含まれるリコピンなど)、ニンニク、緑茶(カテキンはピロリ菌を除去 ?)などが胃がんの予防に有効です。
(脳神経疾患研究所 附属 総合南東北病院)

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