苦瓜(ニガウリ・ゴーヤー)の使われ方

アジアの伝統的な用途(薬用ニガウリ)

 アジアの亜熱帯圏で栽培される苦瓜は、マレーシア、インドネシア、タイランド、ヴェトナムなどを中心に、薬効を目的として古くから次のように用いられてきました。
  • 抗糖尿剤
  • 血糖減少剤
  • 抗発熱剤
  • 抗マラリア剤
  • 抗腫瘍(種子)
  • 避妊薬(獅子の脂)(中国)
  • 創傷(獅子の脂)(インド)
  • 下剤
  • 駆虫剤 など

中国では糖尿病の医薬品(濃縮された薬用ニガウリ)

 中国では高血糖、糖尿病の医薬品として健康保険の対象となっています。 中国では研究データや臨床治験データが非常に多く、裏付けのある、信頼すべき品種は中国産といわれていますが、植物は産地に応じて「亜種」となりやすく、まったく同じというわけではないことに注意です。
 中国での臨床治験によれば、 苦瓜成分 2-3 グラムを、食前一時間くらいに5−7日間摂取すると血糖値が大幅に改善する作用が報告されていて、血糖値に対するにがうりの活性はかなり強いようです。

漢方での薬効(薬用ニガウリ)

漢方で使われるニガウリは栽培しやすいように品種改良された栽培種ではなく、東南アジアなどの原生種に近いものが用いられます。
  • 苦瓜は苦味が体を冷やして、口の渇きを止め、利尿作用で水分を対外に排出して動悸を取り除きます。
  • 動悸、息切れ、心臓痛等心臓の持病のある方には心臓の熱や余分な湿をして取り除きます。
  • 解熱、解毒、下痢などには、乾燥果実を1回量6〜10グラム、水0.3リットルで3分の1量まで煎じて、上部のかすを除いて食間に服用する。

沖縄特産のゴーヤー

苦瓜の和名はツルレイシ。
沖縄本島ではゴーヤー、宮古島はゴーラ、八重山はゴーヤ、九州ではニガゴリやニガゴイやニガウイなど、郷土料理に使われてきた地方ごとに呼び名があります。
  • NHK「ちゅらさん」により沖縄の「ゴーヤー」の呼び名が全国に広まりました。
  • 沖縄や九州各地では一年を通してハウス栽培され、全国に出荷されるようになりました。
  • 現在では北海道を除き、園芸として栽培されることが多くなっていますが、エコ対策の1つとして、ゴーヤーをグリーンカーテンに利用することが考えられ、地域住民に苗を配布する自治体も見受けられます。
  • 沖縄を含め国内生産される苦瓜は食用種のため、料理や健康茶としての利用が多くなっています。


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