インスリン拮抗ホルモン

インスリンが血糖値を下げる働きをすることから、 インスリン拮抗ホルモンとは、血糖値を上げるホルモンを指します。
血糖上昇ホルモンとも呼ばれます。

血糖値を上げるホルモンとして、低血糖時に分泌されるグルカゴンエピネフリン(アドレナリン)糖質コルチコイド成長ホルモンなどが知られています。

低血糖のとき放出されるホルモンです

これらのホルモンは、低血糖になると血糖の量に応じて一定の順序で働きはじめます。 ただし、血糖をコントロールする薬剤を服用しているときなどで、低血糖になり速効で血糖値を上げるには、ブドウ糖を摂取します。

  1. 血糖値が約80mg/dl 以下になると、インスリンの分泌が極端に低下します
  2. 70mg/dl 以下になると「空腹感」があり、あくび、悪心などの症状になります
  3. 約65〜70mg/dl で、グルカゴン、アドレナリンが大量に放出され始めます
  4. 約60-65mg/dl で、成長ホルモンが放出され始めます
  5. 60mg/dl 以下で、最後の血糖値を上げるホルモンコルチゾールの分泌が始まります
  6. 50mg/dl 以下は大脳のエネルギー代謝が維持できない、危険な状態です。無気力、倦怠感、計算力減退などとなり、 40を切ると、冷や汗、動悸、震えなどがあらわれます。
  • 糖尿病で普段高血糖状態にある場合は、上記の数値よりも高い血糖値でおこっています。
  • 交感神経系のホルモンといわれるアドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミンなどはカテコールアミンとも呼ばれる。低血糖時の症状はこれらによるもので、危険を示すサインです。
  • 無自覚低血糖:インスリン療法時に糖尿病性自律神経障害により警告症状が無い。

糖尿病性腎症高血糖となる疾患血糖値を上げるホルモン