インスリン分泌を促す消化管ホルモンを継続的に働かせるようにして、すい臓からのインスリン分泌を継続させようとする薬剤です。
海外ではDPP- 4阻害剤が既に発売されていて、
日本でも、2009年内には発売とみられている中、
予想外の副作用を懸念する声もある。
消化管ホルモンのインクレチンとは
インクレチンとは、消化管内のグルコースや脂肪によって腸管から分泌され、膵臓からインスリン分泌を促進させる消化管ホルモンの総称です。現在このタイプの消化管ホルモンには、GIPとGLP-1とが知られ、体内では分泌されてからの消失が早く、半減期はおよそ5分といわれます。
◆ GIP
GIPはグルコースや脂肪が刺激になって十二指腸のK細胞から分泌される消化ホルモンで、胃液分泌と胃運動を抑制し、膵臓のインスリン分泌を高める作用があります。
GIP受容体は膵β細胞以外に、脂肪細胞や骨芽細胞にも発現しています。 (GIP:グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド )
◆ GLP-1
GLP-1は小腸下部のL細胞から分泌される消化ホルモン。
以下の作用をもっています。
・ブドウ糖濃度依存性インスリン分泌促進
・ランゲルハンス島β細胞増殖作用
・グルカゴン分泌抑制
・胃排泄能抑制
・中枢性食欲抑制作用
(GLP-1:グルカゴン様ペプチド-1 glucagon-like peptide-1)
◆ インクレチンを分解してしまう酵素DPP-4
DPP- 4(ジペプチジルペプチダーゼ4) は
インクレチンを分解するペプチド分解酵素といわれるもので、これが働くとインクレチンのシグナルが無くなり(半減期が約5分)、インスリン分泌や細胞でのブドウ糖の細胞取り込みが悪くなります。
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インクレチン関連薬として、現在次の2つがある
・注射薬のGLP-1受容体作動薬・経口薬のDPP- 4 阻害薬
(GLP-1の血中半減期を延ばし作用を高めるもの)
◆ GLP-1受容体作動薬
注射で投与します。
注射薬のGLP-1受容体作動薬は、米国では動物の唾液から精製されていて、今のところ、副作用は報告されていないようです。
◆ DPP- 4阻害薬
口径投与できます。
DPP- 4の働きを止めさせるのが「DPP- 4 阻害薬」です。
これまでのSU剤とは異なり、DPP- 4 阻害薬は、インクレチンの活性を継続させるという機序でインスリン分泌を促進します。
<DPP-4 阻害剤のメリット>
・DPP-4阻害薬は経口投与可能な2型糖尿病治療薬
・HbA1cを約 1% 程度低下させる
・体重に大きな影響がない
・経口投与ができる
<DPP-4阻害薬のディメリット>
もともと体内にあるインクレチンの活性を高めるこの方法には、ディメリットもあるようです。それは、
.....
インクレチンの活性を高めるだけでなく、種々に生体内に存在する生理活性ペプチドの分解にも関与するため、予想外の副作用が生じる可能性がある .....
..... たとえば、DPP-4はリンパ球の細胞膜上にも存在するため、DPP-4を抑制した際には免疫系への影響が生じる可能性がある
.....
という指摘です。
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