ビタミンD、最近の研究報告(2)

ビタミンDは主に魚介・キノコ類に多く含まれ、カルシウム代謝に重要な働きをもつ。皮膚には生理活性のないプロビタミンDが存在し、紫外線を浴びることに よって活性型ビタミンDに変換される。ビタミンDは「サンシャイン・ビタミン」と呼ばれている。
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ビタミンDレベルを増大させる最も有効な方法は皮膚の日光への曝露である
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◆ ビタミンDとオメガ-3脂肪酸で1型糖尿病発症リスク低減

オメガ-3脂肪酸は、魚類やナッツ、またキャノーラやオリーブといった植物油に含まれる不飽和脂肪酸の1種。抗炎症作用を持ち、心血管イベントのリスクを減らすと考えられている。
→ ノルウェーで行われた研究で、オメガ-3脂肪酸とビタミンDが豊富なタラの肝油を日常的に摂取していた児では、1型糖尿病の発症リスクが少ないこ とが報告されている。
→ オメガ-3脂肪酸とビタミンDのどちらがリスク低減に関連しているのかについては「オメガ-3脂肪酸には、単に1型糖尿病発症を遅らせるだけでなく、膵β細胞の機能をより長く、良好に保たせる働きがあるのかもしれない」
また、糖尿病予防のためにより多量のオメガ-3脂肪酸摂取の推奨は時期尚早としている。

◆ 膵ベータ(β)細胞に活性型ビタミンDの受容体

膵ベータ(β)細胞と免疫細胞が活性型ビタミンDの受容体を保持しているという事実は、ビタミンDと1型糖尿病の関連を示す証拠といわれている。
○ 北欧フィンランドの小児では南米ベネズエラの子どもに比べ、1型糖尿病の発症率は400倍高いことの指摘がある。
→ 追加的にビタミンDサプリメントを摂取していた幼児では、そうでない幼児に比べ、1型糖尿病の発症率が30%低いことが確認された。(英国のメタ解析研究)

◆ 1型糖尿病の小児と青年の約75%はビタミンD不足

ビタミンDの欠乏は、特に1型糖尿病患者では将来的に骨障害をもたらす。
1型糖尿病の小児および青年(adolescent)の約75%はビタミンD不足の状態にある、という報告を米ジョスリン糖尿病センター(ボストン)がしている。


◆ ビタミンD3とクルクミンがアルツハイマーに効く?

ビタミンD3をクルクミンと呼ばれるスパイスに含まれる物質と併用することにより、脳のアミロイドβを除去する免疫システムが促進される可能性があるという報告を、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校がしている。


◆ ビタミンDと高血圧

血中のビタミンD濃度が低い若齢女性は、15年後に高血圧になるリスクが3倍であるとする報告を、米ミシガン大学(アナーバー)公衆衛生学部がしている。
研究は。1993年に22〜44歳、平均年齢38歳の559人の女性を対象にビタミンD欠乏を調べたもの。
..... さて、カルシウムとの関係は? どうでしょう?
ビタミンDは腸でカルシウム吸収を助けています。カルシウム不足による「カルシウムパラドックス」のこともありますね。
いずれにせよ心血管疾患とっては、ビタミンD不足も関係するということ。


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