自己消化をしてしまう膵臓の負担

膵炎(すい炎)は、自分で自分を消化してしまう。
膵性糖尿病は、自己消化でベータ細胞を失った糖尿病。
2型糖尿病の暮らしで、膵臓の消滅を懸念するのは考え過ぎか?

すい臓(膵臓)の働きを簡単に言うと、2つのことになります。
● 食べたものを消化する酵素を、合成・分泌する
● 血糖値を正常に保つ

消化酵素の合成と分泌
食べたものを消化するために、アミラーゼ、トリプシン、リパーゼなどの消化酵素を含んだ膵液(すい液)を合成、十二指腸へ分泌してタンパク質、炭水化物、脂肪の分解を助けながら、pH8.5のアルカリ性で胃で混ぜられた胃酸が中和されます。
血糖値調節ホルモンの合成と分泌
血液中のブドウ糖の量(血糖値)を調節するために、インスリンやグルカゴンなどのホルモンを血液中へ分泌しています。インスリンは血糖を下げる唯一のホルモンで、この働きが量的あるいは機能的に不足したものが糖尿病です。

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膵臓の負担

3大栄養素の中で脂質は特に消化吸収が悪く、〝脂っこい食事〟や〝おやつ〟は、膵液分泌を刺激し続けることになります。脂身の多い肉、脂肪分の多いアイスクリームやスナック菓子類などを頻繁に食べる人は注意が必要です。

すい臓(膵臓)機能に負荷をかけないようにするには、
消化の悪い食品を食べ過ぎないことです。
脂質以外にも次のような食べものは膵臓には負担になりますので、 摂りすぎに注意しましょう。

● 過食をしないこと。膵臓は消化酵素と血糖値を管理するホルモンの合成と分泌を行い、膵液自体が胃酸を中和する働きもしています。過食をしたり、空腹感がないようなメリハリのない食生活は膵臓を疲労させます。食べ過ぎず、いつも同じ時刻に、栄養バランスよく食べることで労ることができます。

塩分や塩分がもっている食欲増進効果、胃腸薬に含まれる炭酸水素ナトリウムなどは、胃酸を増やし消化酵素も多く必要になっていきます。濃い味付けや胃腸薬の多用は、膵臓を疲れさせています。

タンパク質特に脂質は膵臓を刺激し続けます。 タンパク質や脂肪など、消化に時間のかかる食品を十分に消化するために、消化ホルモンのコレシストキニンが膵臓を刺激して膵液の分泌を促進させます。 それでもタンパク質や脂質の分解には時間がかかるため、長時間にわたって膵臓を刺激し続けることになり、炭水化物に比べると膵液の分泌が多くなります。(脂肪は最も膵液の分泌量や濃度を上げます)

● 刺激物のカフェイン・炭酸飲料・香辛料などは胃液を多くするため、結果的に膵液の分泌を促進します。食品としては、コーヒー、炭酸系の飲み物、こしょう、わさび、カレー、酸っぱいもの、など。適量に心掛けましょう。

●タバコに含まれるニコチンが胃酸の分泌を増やすのですが、このことは胃酸の中和に使われる膵液の分泌を促進しています。

●多すぎるアセトアルデヒド、飲酒で赤ら顔の人は膵臓癌リスクが1.5倍という報告があります。日本人の約4割はアルコール分解に弱いこの遺伝子型。膵臓がんは50〜70歳の男性に多くみられ、全体の9割は、外分泌(消化液の分泌管)に関連した細胞にでき、特に膵液が運ばれる膵管に発生します。

●精米は栄養革命だった?、脂質の増加が追い打ちをかけている。
精米された白米を一般に食べるようになったのは戦後で、白米の歴史は浅い。雑穀や芋類が多かった食事は消化に時間がかかるため、インスリンの分泌はゆっくりしたもので十分でした。雑穀で生きてきた日本人のインスリン合成能力は弱く、消化の良い白米が主食になったことや、その食べ過ぎは、インスリンが不足しやすい原因の1つになっています。

消化液とは:

消化腺から消化管内に分泌され消化作用に関与する液体のこと。消化酵素を含む唾液・胃液・膵液・腸液と、消化酵素を含まないが脂肪の消化を助ける胆汁があります。

食べものは、唾液・胃液・膵液にある消化酵素でペプチドまで分解され、腸液に含まれる消化酵素により、ブドウ糖や脂肪酸、アミノ酸などの最小単位に消化・分解されます。

食べ物の消化時間は栄養素によって異なります。また、熱いもの、固いものなど食べ物の性質や、怒りやストレスなどの. 感情によっても消化時間が長くなることがあります。


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