忍び寄る「コレステロール胆石」

胆汁は肝臓の肝細胞で造られるステロイド物質で、
寿命を迎えた赤血球の分解物やコレステロールなどからつくられる胆汁酸と、肝臓がおこなう解毒などでできた廃棄物が混ざったものです。

胆汁が無いと、食事で食べた脂肪を消化吸収することができなくなります。
さらに、肝臓でできた廃棄物を捨てることができなくなります。

胆汁は、脂肪の消化吸収、脂溶性のビタミンなどの吸収、肝臓や血液中にあった老廃物の廃棄に働いているのですが、困ったこともあります。

大腸でウエルシュ菌(悪玉菌)により胆汁が変性されることもあります。これは、大腸ガンの大きな原因ともいわれています。
そして、この変性された胆汁は再吸収されて、血液で全身に回ることもあります。

それから、よく知られているのは、胆石ですね。
胆汁を溜めている胆のうと十二指腸をつなぐ胆管や胆のうで胆汁が固まってしまい、サイズが大きいと詰まらせることがあります。
こうなると、肝臓の解毒作用は完結できなくなります。

胆石は、肝臓でできる老廃物がコレステロールなどの脂質と固まったもの。サイズの大小はありますが、誰もが抱えていて、
戦後のころと比べ現代は、脂肪の摂取量が2.5〜3倍になり、 胆石の保有者も戦前の5倍にも増えているとか。
大きくなって詰まるよりも、小さいときに知らぬ間に出でもらいたい。

石ができないのが良いですが、ムリ。
朝食を摂らない生活を長く続けたり、アルコールの飲み過ぎ、疲労、糖尿病や肥満体、ホルモンバランスを崩している女性、に多いそうで、危険がイッパイです。
圧倒的に多いのは、これまでは、やはり高齢者。これは長く続いた食習慣を物語っていますね。

米国立消化器系疾患情報センター(NDDIC)は、胆石のリスクファクターとして、下記のものを挙げている。
  • 妊娠や経口避妊薬の服用、ホルモン補充療法による過剰なエストロゲンの滞留。
  • 胆石の家族歴。
  • 過体重や肥満。
  • 短期間のダイエットによく見られる過剰で急激な減量。
  • 繊維が少なくコレステロールや脂質が多い食事。
  • 糖尿病の既往
胆石の原因は胆汁成分の変化胆汁のうっ滞胆道の細菌感染などです。
また、胆石にはコレステロール石、色素石(主成分は無機カルシウム塩、またはビリルビンカルシウム)、炭酸カルシウム石、脂肪酸カルシウム石などがあり、最近では、胆のうの中にできるコレステロール系の胆石が全体の70%以上になっています。

コレステロール結石の場合は、 コレステロールを多く含む食品を避けたり、コレステロール値を抑えるのに有効な、水溶性食物繊維、タウリン、ステロールなど の栄養素を含む食品を積極的に食べましょう。
水溶性食物繊維は、腸内でコレステロールの吸収を抑えたり、胆汁を吸着して排出させる効果があります。水溶性 食物繊維は海藻類や緑黄色野菜、きのこ類、いも類に含まれる食物繊維です。
また、甘い物など炭水化物を食べ過ぎていると、肝臓で脂肪合成の原料になります。注意しましょう。

胆汁に含まれる胆汁酸には2種類あり、自分自身を溶かさないようにタンパク質で包まれています。これを抱合体と言い、グリシンと結合したもの、タウリンと結合したものがあります。肝臓にはグリシンやタウリンが良いと言われるのはこのためです。
ヒトでは、グリシン抱合体とタウリン抱合体との比率は、3:1と言われ、グリシン抱合体が多いようです。

グリシンはエビやイカやホタテ、タウリンやステロールは、たこ、イカ、エビなどの魚介類に含まれています。..... タンパク質を食べるときは水分もシッカリ補給し続けましょう。足りないと逆効果にもなります。アミノ酸代謝には思いの外、水が必要なのです。


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