50歳以上の糖尿病患者では、半数以上でアルツハイマー病の初期状態が見られたというのは広島大・鬼頭昭三博士。
50歳代後半から増えてくる認知機能低下は可逆的といわれ、何も対策を講じないと、次第に不可逆的な変化が進行して、最終的にアルツハイマー型の老年期認知症に移行することになるものと見られています。
健康に暮らすことは大きな願いですが、
加齢とともに認知力は落ちていくもの、生活に支障がではじめると認知症とされます。
血糖値は、全身ですすむ組織の老化と共に上昇してしまうもの。徐々に上がっていく血糖値は正常な加齢現象の1つとされている中、認知症の1つアルツハイマー病では、海馬の損傷が顕著にみられることが知られ、インスリンによって発症や進行を遅らせることができる可能性が報告されています。
認知力の低下は、血糖値の上昇が、学習および記憶に不可欠な「海馬」に影響を及ぼしていることが大きな原因になっています。
血糖値の管理を向上させるあらゆる手段が、
加齢による記憶力低下を改善する方法となる可能性が高いといわれています。誰にも、やがて訪れる加齢による認知症対策は、
海馬のニューロンの損傷を避けられる、
加齢による記憶力低下を改善できる。
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◆海馬のニューロン損傷阻止はインスリン感受性を改善
..... 加齢では当然とされる血糖値の上昇を、抑制すること。
アミロイドβ由来拡散性リガンド(ADDL)の損傷からの保護に、インスリン抵抗性の改善が有効とする報告があり、アルツハイマー病を糖尿病の一種とする考え方へのエビデンスが数多くあります。
ここでは、インスリン感受性を高める血糖値管理の方法を整理、ポイントを挙げておきましょう。
1)インスリン感受性を高める
- インスリン抵抗性の原因は脂肪細胞のアディポサイトカイン
- 高脂肪の食事をしない
- 運動をする
- 薬剤を利用する方法 ..... インスリン抵抗性改善薬
- 血流をよくすること
- ストレスや疾患でなどによる血流悪化や気分の沈滞を避ける
- 血液粘度を上げない、改善する(脂質を避け、抗酸化の食べもの)
- 運動で身体の筋肉量を減らさない努力をする
- 内蔵脂肪を減らし、筋肉をつけることは感受性を高める
- 血液循環を良くしストレス解消にもよい
2)加齢で低下するすい臓の機能維持でインスリンを減らさない
加齢で自然減少するインスリン量を維持していくことも大切- すい臓・肝臓・腎臓・消化管の機能維持は特に大事
- 心肺機能を維持して、酸素の取り込みと血液循環をよくすること
- 偏食を避けタンパク質、ビタミン、ミネラルを十分にし、食事量を適切にする
- 睡眠を十分にする
◆抗老化:染色体損傷を守る
血糖値対策は、糖代謝のアンチエイジング(抗老化)と考えてもよいです。若いころからの対策が必要です。
健康体では、すい臓のβ細胞は10〜60歳代では数は一定で、70歳を過ぎると徐々にアポトーシス(細胞の自殺)が多くなるといわれます。糖尿病では年齢によらずアポトーシスでβ細胞が減少しているという見方があります。
脳でのアポトーシスが多くなると老年期認知症といわれる不可逆的な認知症で回復は望めません。全身の細胞にある染色体は守りたいですね。
- 活性酸素を減らす
ビタミンC,E,カロテン、SOD様食品や抗酸化の食べもの - 十分な栄養摂取で合成材料を不足させない
脳に良いたべもの、特にEPA, DHAは抗酸化にも有利>
参考:
海馬のニューロンの損傷とインスリン
海馬のニューロンをアミロイドβの損傷から保護するインスリンの働きについては、インスリンおよびロシグリタゾンが、脳の重要な記憶中枢である海馬から採取したニューロンを、アミロイドβ由来拡散性リガンド(ADDL)から保護することを明らかにする報告が米コロンビア大学メディカルセンター(ニューヨーク)にある。ADDL:アミロイドβ由来拡散性リガンド
ADDLはアルツハイマー病に関与して いるタンパク質。記憶を形成するシナプスを攻撃、阻害し、記憶低下を引き起こすことで知られる。
ロシグリタゾン:日本国内では未承認の2型糖尿病治療に用いられる抵抗性改善薬で、実験用いられた。
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