レプチン、増やせばイイってもんじゃない

レプチンが働かないと、肥満から2型糖尿病を発病
レプチンと肥満や感染症との関係はご存じですね。
弘前大学医学部の報告を掲載しておきます。
<引用>
レプチン遺伝子あるいはレプチンレセプター遺伝子が変異を起こしているob/obマウスやdb/dbマウスは,レプチンによる摂食抑制が起こらず肥満から2型糖尿病を発病する。また、これらのマウスは肺炎桿菌やリステリアといった細菌感染に対する抵抗性が減弱しており,その原因としてマクロファージの機能やケモカイン産生性の低下が示唆された。
<引用のおわり>

正常な脂肪細胞はレプチン、アディポネクチンというものを出し、これがインスリンと一緒に働くと、インスリンの作用が非常に強くなると言われています。
ところが、肥満になって脂肪細胞が大きくなると、この細胞が作るレプチン、アディポネクチンが少なくなるので、インスリンの作用が弱くなってくるわけです。これも糖尿病や高コレステロール血症になりやすい一因となっています。

肥満していると血中のレプチン量は増えているのですが、「レプチン抵抗性」といわれる状態になっており、食欲を抑制する働きが低下しています。
レプチン抵抗性が生まれる原因について、果物に多い「果糖」についての報告があります。

<要約して引用>

レプチン抵抗性は、果糖が脳でシグナル遮断している

レプチン抵抗性は肥満と関連性があるとされ、
多くの研究で、果糖の過度な消費は米国での肥満の蔓延において重要な因子となっていることが示されてきた。
米フロリダ大学のマウスを使った研究で、
  • カロリーを増やすことなく食餌の果糖量を増やしてもレプチン抵抗性が生じる
  • 高脂肪食の摂取により、肥満を悪化させる
というものです。
この研究で、高果糖の食餌を6カ月与えられたラットは、レプチン抵抗性を持つようになることが発見された。
マウスでは、果糖は主にレプチンが脳内に入るのを阻害することで、レプチンの活性を遮断してしまうという。これが、ヒトにもあてはまれば、高果糖の食事は良くない結果を招くことになる。(フロリダ大学医学部薬理学 治療学教授のPhilipJ.Scarpace氏)
<引用おわり>

レプチン抵抗性はミネラル不足

微量ミネラル(亜鉛Zn・マグネシウムMg・クロムCr・セレンSeなど)が不足した状態が長く続いたためにレセプターの感受性が低下して起こると考えられています。
このミネラル不足は従来から言われてきたことです。果物の果糖の摂りすぎよりも、ミネラル不足の方が現代日本人には深刻ですね。長寿やアンチエイジング、生活習慣病を考えるときには必ず引き合いに出される微量ミネラルです。

ご注意:
特定のミネラル不足が気になりサプリメントなどで摂取したときに、2〜3ヶ月を経過しても効果を体感できないときは、中止しましょう。
また、効果がある場合でも特定のミネラル成分だけを継続的に摂取することは危険です。改善後は、マルチタイプなどに切り替え、バランスを取るようにしましょう


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インスリンの働き

膵臓には、食物を消化するための消化酵素(リパーゼ、アミラーゼ、トリプシンなど)を十二指腸に膵液とともに放出する外分泌作用と、インスリンやグルカゴンなどいくつかのホルモンを作り血液中に放出する内分泌作用を併せ持っています。
インスリンは、この膵臓のランゲルハンス島B(ベータ)細胞で生成され血液中に分泌されます。分泌されたインスリンは、肝臓に向かう門脈を通り肝臓に達し、肝静脈を経て全身の組織に送り込まれます。
この過程でインスリンは、インスリンに感受性のある肝臓、筋肉や脂肪組織の細胞に存在するインスリン受容体と結合し、ブドウ糖の細胞内への取り込み、細胞のエネルギー源としての利用、グリコーゲンや脂肪としての貯蔵促進などに働くのです。

インスリンの主な働き
  • 骨格筋では .....
    ぶどう糖、アミノ酸、カリウムの取り込み促進と
    タンパク質合成の促進
  • 肝臓では .....
    糖新生の抑制グリコーゲンの合成促進分解抑制
  • 脂肪組織 .....
    糖の取り込みと利用促進脂肪の合成促進・分解抑制
  • 腎臓の尿細管では .....
    ナトリウム再吸収促進作用
などなど、
インスリンはおよそ60兆個といわれる全身の細胞に働いています。食べ過ぎや肥満、加齢などでインスリンの働きが悪くなると、細胞へのエネルギー源や栄養の受け渡しがスムースにできにくくなります。
最近では、脳内でのインスリンの働きについて、次のような報告があります。

脳では、ありすぎても困る脳内インスリン
脳内では老化の促進という“悪役”を演じているという、米ハーバード大の実験報告があり、脳内でインスリンを働きにくくしたマウスが通常のマウスより18%も長生きしたというものです。

一方で、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患にインスリンとIGF-1が関係しているといわれ、注射や経鼻スプレーでインスリンを投与された人はすぐに、物語の回想や記憶テストの成績が上がるという。


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使い切れないインスリンでガンになる

高レベルの細胞増殖を促進する強力な成長因子である IGF-1 は、閉経前の乳ガン、前立腺ガン、大腸ガンのリスクの増加に関係するいう報告があります。

肉と乳製品を食事で多く摂る高タンパク質の食事は、細胞の成長を促進するインスリン様成長因子-1 (IGF-1) の血液中のレベルを高めるとのこと。(イギリスのオックスフォード大学 Andrew W. Roddam 氏 )
 ● IGF-1 は主に肝臓で成長ホルモンの刺激で分泌されます
 ● IGF-1 は人の初乳や牛乳、乳製品に含まれています
 ● 飼料に含まれる成長促進剤から IGF-1 の可能性

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◆ IGF-1は、ガン細胞の発現と成長促進

高インスリン血症やインスリン抵抗性により、発がん促進に重要な役割を果たしていることで知られるインスリン様成長因子IGF-1が増加し(IGF結合タンパクは減少)、ガンを発症しやすくしている原因の1つと言われています。

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◆ これを解決するのは、運動の継続です

厚生労働省研究班の「多目的コホート研究」の報告は次のように、
ガンの原因の1つに IGF-1 インスリン様成長因子が挙げられています。

<以下、報告内容より>・・・・・・・
ガン発症と運動の関係について、
運動習慣のある人ではがん発症が減る」と指摘。
運動(身体活動量)で、ガンを予防できる理由に、
 ・肥満の改善
 ・性ホルモンやインスリン・インスリン様成長因子(IGF-1)の調節
 ・免疫調節能の改善、
 ・フリーラジカル産生の抑制
などが挙げられています。
研究者らの推察:
1)身体活動を増やすことがインスリン感受性を高める。
2)空腹がインスリン量を低下させ、インスリン抵抗性が改善する。
3)身体活動による免疫調節能の改善効果も、がん予防に寄与している。
<報告内容のおわり>・・・・・・・

メタボリックシンドロームは、インスリンが上手く機能していないことがベースにあり、さまざまな症状が現れる前には、血管でインスリン量が多くなる高インスリン血症やインスリン抵抗性が現れています。
いわゆる、血糖値が高めの状態が進展していくとこのようなインスリン問題を抱えることになります。

ガン予防でも若いときからの継続する運動が、最も効果があるようですね。


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