インクレチンと薬用苦瓜

イ ンクレチンとは食後に消化管から分泌され、すい臓のβ細胞に作用してインスリン分泌を促す消化管ホルモンGLP-1やGIPの総称です。
すい臓からのインスリン分泌を2.5倍に増 幅させることや、食事量をあらかじめ予測してインスリンの分泌量を調整し、脳に働きかけて食欲を抑制します。
動物実験ではインスリンを分泌する膵β細胞の増殖促進作用があることも確認されていて、インスリン抵抗性を改善し、弱った膵臓を修復して長持ちさせる効果も期待されています。

インクレチンを活性化する
ジャヌビアと、薬用ニガウリ

経口2型糖尿病治療薬のシタグリプチンリン酸塩水和物のジャヌビアとグラクティブが09年10月16日に国内での製造が承認されましたが、これらは、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP4)の酵素活性を阻害するDPP4阻害薬の1つで、インクレチンを分解するDPP4の活性を阻害することで血中インクレチン濃度を維持し、すい臓のベータ細胞を刺激し続けて血糖降下作用を発揮させるものです。

一方の薬用ニガウリは、タンパク質のチャランチン(チャランティア)がすい臓のβおよびα細胞に働き、血糖降下・安定作用を発揮させるものです。

どちらも、インスリン分泌に働くものですが、ジャンヌビアは化学合成の医薬薬、薬用苦瓜は伝統医療で使われてきた植物を原料にするもので、国内では食品扱いにななりますが、中国では治療薬としてエキスが利用されています。即効性を求めるならジャンヌビアかと思われますが、果たして。

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まず、ジャヌビアの正体を簡単に

実は、この阻害薬には兄貴分がいて、GLP-1誘導体というのが海外で使われています。GLP-1誘導体(グルカゴン様ペプチド1)は、低血糖を起こしにくく、体重減少効果があり、β細胞の機能を復活させるという革新的な効果がある代わりに、注射薬でありかつ高価であるという欠点を併せ持っていました。

その欠点を補う格好で開発された薬剤が、このDPP-4阻害薬のジャヌビア(とグラクティブ)。価格は不明(兄貴はUS$170)ですが注射薬から経口薬になり、腸管から分泌された血液中のGLP-1を活性化すという、兄貴とは違う働き方をしています。

ジャヌビアでは経口薬となることで、インスリン注射による治療が受け入れられにくい日本では、一般に普及する可能性はGLP-1誘導体より高くなると予想できます。
また、ジャンヌビアでもβ細胞の機能復活効果が予想されることに、大きな期待が寄せられています。

しかし、価格面では、現在使用されているメトホルミンやSU(スルホニル尿素)薬は、非常に安価なもので、HbA1cや血糖の降下作用も優れている。これらに代わって第1選択になるには、エビデンスの蓄積を待たなければならないだろうといわれています。

ジャヌビアの問題は、安全性の確認。

DPP-4は体内でGLP-1以外の他の活性ペプチドも分解している。そのため、DPP-4阻害薬を長期に使用した場合、これら活性ペプチドの血中動態の変化が起こる可能性があり、それによる副作用についてはまだ明らかではないこと。
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また、臨床試験では低血糖(1.4%)や便秘(1.0%)など、さらに、重大な副作用として添付文書には、アナフィラキシー反応、皮膚粘膜眼症候群、剥離性皮膚炎、低血糖症が挙がっている。
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さて、伝統医療の薬用苦瓜のこと

これは食品であるため、薬事法により薬効は示されていない。 薬用ニガウリを丸ごと原料にして、濃縮エキスやパウダーなどの状態で摂取するものです。従来、高品位な薬用苦瓜は高価なものでしたが、濃縮技術が進むことで、効力を維持しながら原料の選択肢が増えるようになってきまており、良質な製品が手頃な価格で供給されるようになりました。

薬用苦瓜にあるタンパク質のチャランチン(チャラティア)は、血糖の低下作用だけでなく、低血糖にしない作用も併せ持っています。また、2001年に東京医科大学の研究グループが薬用苦瓜エキス投与によるβ細胞の増殖作用をマウスで確認しています。

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ジャンヌビアについて

ジャンヌビアは個人輸入することも可能ですが、長期に服用したときの副作用は不明であり、医師の処方に於いてはSU剤など従来からの薬剤と組み合わせることになるようです。インスリン注射に移行する前に、ジャンヌビアを利用してみる、ということかもしれません。
現在使用されるSU剤などの経口薬は、副作用があるため半年程度の利用が目安でした。これも含めてジャンヌビアでどのようになるのか、期待したいものです。

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薬用苦瓜について

薬用苦瓜は漢方薬のような働き方をしますので、西洋薬に比べると速効性は期待できませんが、食品として摂取し続けても問題がなく、これまでにも副作用の報告は無いようです。
疾患の診断を西洋医療でしっかりと行いながら、治療には、これと伝統医療(代替医療)との併用に効果があり、薬用苦瓜はもっとも利用されているものです。

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糖素減は、事故がなく安全に血糖コントロールをしてくれる食品です。

参考 ・・・・・・・・・・
◆ 糖尿病の病態
糖尿病の病態は、次の2つが重なっています。
   ・すい臓からのインスリン分泌が少なくなる
   ・インスリン抵抗性がある
ジャンヌビアや薬用苦瓜は、インスリン分泌を促すように働きます。
一方、抵抗性の改善には、コロソリン酸、ピコリン酸クロム、グリスリン、アルファリポ酸などがあり、肥満を解消することで改善できます。

◆ 糖尿病の漢方薬
漢方で特にオーソドックスな糖尿病の処方はのものが知られていて、合併症や、患者それぞれ毎に処方は違ってくる。
1白虎加人参湯(初期)びゃっこかにんじんとう
2竹葉石膏湯(初期)ちくようせっこうとう
3八味地黄丸(初期から中期)はちみじおうがん


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