エクセナチド(商品名:バイエッタ)の医薬品情報改訂をFDAが促す。

GLP-1受容体作動薬のエクセナチドは、exendin-4というアメリカドクトカゲの唾液に含まれるGLP-1様の物質として合成されたペプチド。米国で開発され2005年4月に承認(日本国内は未承認)、バイエッタという商品名で使われています。

米国食品医薬品局(FDA)はこのほど、エクセナチド(Byettaバイエッタ)について、投与患者に腎不全などの腎機能障害が生じる可能性があるとして、製造メーカに対し、医薬品情報を改訂するように促した。
HealthDay News 11月3日

以下、HealthDay Newsから引用します。

FDAによると、米国内でexenatideが承認された2005年4月以降、2008年10月までにexenatide投与を受けた患者における腎機能 障害の発生報告は78件に上っている。発生例のほとんどは腎疾患の既往歴があるか、腎障害の危険因子(リスクファクター)を1つ以上持っている患者。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)代謝内分泌製品部のAmy Egan博士は「医療関係者、およびバイエッタ使用患者は、腎障害の徴候、症状を見逃さないよう注意深く観察する必要がある」とニュースリリースの中で述べている。

Egan氏は、腎障害に関して患者が留意すべき点として、尿の色、排尿頻度、尿量の変化、原因不明の手足のむくみ、疲労、食欲や消化状態の変化、背中の中下部にかけての鈍痛などを挙げている。同氏は、こうした症状のある患者はすぐに医師へ相談するよう促している。

GLP-1受容体作動薬(アゴニスト)であるexenatideは、Amylin Pharmaceuticalsアミリン・ファーマシューティカル社(サンディエゴ)が製造する経皮投与型の血糖降下薬で、米国内では承認以降2008年 9月までに2型糖尿病患者およそ700万人に処方されている。

Exenatideによる副作用で最も一般的なものは嘔気や嘔吐、下痢で、これが腎機能不全を生じさせる要因になっていると考えられている。腎機能不全は血液中の老廃物産生の原因になり、重篤な疾患の発症、場合によっては致死的症状にもつながりうる。


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