やはり軽くみてはいけない糖尿病

不安を煽るつもりは全くないのですが、現場のお話を聞いていると、想像をを越えるものがあります。感染症は怖いのですが、そもそも糖尿要病になると大変です。予防に努めるしかない現実を思い知ります。
以下の記事は医学書院の「レジデントのための日々の疑問に答える感染症入門セミナー」からの引用です。

出典:医学書院

◆ 腎不全・透析患者はなぜ感染症にかかりやすいか

 腎不全・透析患者ならではの感染防御(Host Defense)の特徴について考えます。まず尿毒症由来の免疫不全患者では,「罹患した場合重症化しやすい」「治癒するまで時間がかかる」ことの2点が ポイントです。また,感染症として(1)皮膚・軟部組織感染,菌血症のリスク上昇,(2)原疾患への免疫抑制剤による日和見感染,(3)CAPD(持続的 携行式腹膜透析)腹膜炎,④Biofilm形成による異物感染,の要素が絡み合うことを考慮します。

◆ 呼吸器感染症のポイント


 透析患者では,体液バランスの変動により胸部X線での浸潤影の発見が遅れる可能性があること,またうっ血性心不全の治療的介入の遅れで肺炎併発 のリスクが上昇することから,常に呼吸器感染症の可能性を考える必要があります。その一方で,市中肺炎の起因菌や選択すべき抗菌薬は非腎不全患者と変わり ません。また,入退院を繰り返すケースでは,病院内肺炎で考慮する起因菌(緑膿菌,エンテロバクター,ESBL産生大腸菌・クレブシエラ,アシネトバク ターなど)の可能性もあります。
 透析患者の結核頻度は非透析患者の10倍ともいわれ,特に透析導入6か月後に多いことが特徴です。そのため,「微熱やしつこい咳が続 く」「肺炎治療に反応しない」場合には積極的に結核を疑い,喀痰や胸水から結核菌(培養,遺伝子)検出やツ反・Quantiferon陽性で診断を行いま す。また肺外結核も多いため,診断が困難な場合は生検が必要になったり,結核が疑われる場合,診断的治療を行うこともあります。

◆ 皮膚軟部組織感染症のポイント


 透析患者で皮膚軟部組織感染症が多い理由として, (1)糖尿病による末梢神経障害,動脈硬化による末梢循環不全から蜂窩織炎,壊死性筋膜炎,骨 髄炎の頻度上昇, (2)穿刺操作に伴う皮膚バリア障害からのブラッドアクセス感染,があります。 (1)では血流不全のためグラム陽性球菌,グラム陰性桿 菌,嫌気性菌といった多菌種が,(2)ではMRSA,MRSEなどの耐性菌が起因菌になることが多いのが特徴です。

◆ 尿路感染症のポイント


 意外に思うかもしれませんが,透析患者では乏尿・無尿ゆえに尿路感染症が多く,特に無尿での膀胱炎では下腹部不快感・悪臭の尿道分泌物などが感染症状となり,尿路症状が全くない敗血症の発症に注意が必要です。
 診断には尿細菌培養が必須ですが,安易な尿道カテーテル挿入および膀胱洗浄は感染を誘発する可能性があるため,尿路感染が鑑別に入る乏尿患者のみに行うことが大切です。
 また尿路感染症が持続する場合,成人型多発性嚢胞腎(ADPKD),多嚢胞化萎縮腎(ARCD)の嚢胞感染,感染した尿路結石の存在,細 菌性前立腺炎を鑑別する必要があります。嚢胞感染では,移行性の良好な抗菌薬を最低3週間投与することが必要です(ST合剤,ニューキノロンなど)。

 尿路感染症の特殊な病型として,機能していない膀胱内に多量の膿が貯留した膀胱膿症があり,特に無尿の透析患者で原因不明の発熱時には 必ず疑う必要があります。症状には,下腹部痛,悪臭の尿道分泌物,肉眼的血尿,敗血症などがあり,診断は血液培養,膀胱に貯留した膿培養により行います。 治療は,膀胱留置カテーテルによるドレナージ,膀胱洗浄,抗菌薬全身投与を行います。難治例や腹腔内・後腹膜穿孔の場合,外科的ドレナージ,単純膀胱摘出 術が必要になることがあります。


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